訪問日:2020-05
岡崎に用があったのでついでに寄りました。
1:旧岡崎銀行本店(現・岡崎信用金庫資料館)
竣工年:1917年(大正6年)
設計者:鈴木禎次
建築様式:ルネサンス
登録有形文化財
赤レンガと御影石(地元産)を使った銀行建築です。
設計者の鈴木禎次は辰野金吾の弟子。
地元である愛知県に多くの作品が残ります。
1945年7月の岡崎空襲で大部分を焼失。
戦後は岡崎商工会議所が建物を買い取り、鉄筋コンクリートで補修・改装されて会議所会館として利用されることになりました。
手狭になったことから商工会議所が移転。
取り壊しが予定されていたものの地元で保存運動が起こり、岡崎信用金庫の会長が商工会議所から土地と建物を購入します。復元工事の後、1982年(昭和57年)に岡崎信用金庫資料館として開館します。
2008年(平成20年)3月、国の登録有形文化財に指定。
外観
画像クリックで拡大表示します
残念ながら工事中。
オープンは2020年冬らしいです
ドーンとした立派な意匠
正面の道は旧東海道。
一方通行になるほどの細さ。
こんな看板が立ってました(笑)
自分は原付で行きましたが、車で行くのはちと厳しいかもしれません。
2:旧額田郡公会堂及物産陳列所
竣工年:1913年(大正2年)
設計者:吉田栄蔵
建築様式:ルネサンス
国指定重要文化財
額田郡の公会堂として竣工。
物産陳列所も一緒に建てられたようです。
余談ですが、物産陳列というと広島の原爆ドームが有名です。あっちは県物産陳列館でしたが1915年竣工と時期も近め。
大正5年、市制施行により旧額田郡から岡崎市に譲渡し「岡崎市公会堂」と改称。議事堂として使用されます。戦後、愛知県岡崎勤労会館の建設のために物産陳列所が現在の位置に移設。
沿革
1913年 大正2年、額田郡公会堂として竣工
1916年 市政執行により岡崎市公会堂に改称
1969年 岡崎市郷土資料館として開館
1999年 国の重要文化財に指定
2010年 老朽化のため一時閉館
2014年 完全閉館
外観
国道1号線沿いにあります。
同じ敷地のせきれいホールで工事中
門柱もオリジナルの物が残ってます
鉄格子は防犯のために後付けされたもの
案内板
なかなか凝った意匠
岡山の陸軍偕行社に似てる…
あっちは2階建てだったけど
柵のせいで全体が撮れない
公会堂は割と残っていることが多いですが、物産陳列所まで現存しているのは稀。もともとは公会堂と向かい合うように建っていたそうです
色といい、デザインといい、いかにも!って感じですね。この時期の近代建築に水色とかピンクの配色が多いのはなぜなのでしょうか
なんとなく保育園や幼稚園を連想させます
老朽化が著しいです
国道1号にかかる歩道橋から全体が見れます
アクセス
旧岡崎銀行本店
=所在地=
岡崎信用金庫資料館
■〒444-0038
■愛知県岡崎市伝馬通1-58
■定休日:現在工事中
■備考:駐車場なし
旧額田郡公会堂及物産陳列所
=所在地=
岡崎市郷土館
■〒444-0022
■愛知県岡崎市朝日町3-36
■定休日:無期限閉館中
■備考:工事中