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【まとめ】日本の民間軍需工場(1945年8月時点)

気分はUSSBS


2015年に作った財閥メモを再構築。遺構探索や産業史の下調べなどにどうぞ。


【つかいかた】

・Windows:「Ctrl+F」で単語入力
・MacOS:「Cmd+F」同上

キーワード検索で該当箇所にジャンプします

例:「水島」と入力すると三菱水島工場がヒットする


【現在地】民間の軍需工場まとめ

財閥系

十五大財閥一覧(GHQ指定)

三菱財閥 「工業の三菱」 日本を代表する財閥
三井財閥 「商業の三井」
住友財閥 鉄鋼をメインに素材系多数

野村財閥 金融財閥 現在も野村FGとして残る
安田財閥 日本を代表する金融財閥 現在はみずほ系として旧浅野-大倉-根津系と芙蓉グループを形成
浅野財閥 解体後は太平洋セメントとして残る 芙蓉グループに所属
古河財閥 素材系 解体後の現在はみずほFGに所属
大倉財閥 現在はホテルオークラが有名 関連企業は芙蓉グループへ

日産コンツェルン(鮎川財閥) 満洲を中心に事業展開 現在は日立グループがメイン
神戸川崎財閥(松方コンツェルン) 現在は3つの川崎グループに分裂→芙蓉グループに

中島飛行機 国内最大の航空機メーカー 二次大戦中に急成長 現在はスバルとなりトヨタの子会社
渋沢系(第一銀行) 渋沢栄一が立ち上げた企業群 現在は芙蓉グループ

理研系 理化学研究所から生まれた会社群 現 芙蓉グループ
日窒コンツェルン 朝鮮半島を中心に事業展開 解体後のチッソは水俣病で有名
日曹コンツェルン 化学工業系

小ネタ

系列企業をたどっていくと工場を見つけやすい
取引銀行、筆頭株主という軸で見るのもよい

社史は情報の宝庫


総合財閥の三菱、三井、住友の3つは再集結したが、地方財閥や特定の業種に偏っていた財閥は銀行の融資先という軸で再編が進んだ

三菱財閥:重工業

三菱は国家なり

ゴチャついてるので三菱の総合記事にしようか悩み中

社史が欲しい(切実)

・工場名の改称

1945年2月、防諜のため番号に改称
三菱重工以外の三菱系企業も吸収合併し巻き込んでいる

本来は漢数字
見づらいので当記事ではアラビア数字にしてます

【命名基準】

改称前:三菱重工業 水島航空機製作所
改称後:三菱重工業 第〇製作所(略称あり、漢数字)
→例)三菱重工業 第七製作所(略称 オカ七〇〇〇工場)

今の三菱系企業も略称を使うことが多い

例)地名の頭文字+「製」or「船」
→三菱重工:長船(長崎造船所)、名航(名古屋航空システム)
→三菱自工:水製(水島工場)、岡製(岡崎工場)

・工場一覧



?が付いてるとこは不確定


第1 1945-02開設 名発→1945-02長野市松本に疎開?
第2 1943-11開設 名古屋発動機研究所 愛知県名古屋
第3 1945-開設 三重県鈴鹿 1939時点施設の発展昇格?
第4 1938-04開設 名古屋発動機製作所 愛知県名古屋
第5 1945- 開設 大府航空機製作所 愛知県大府 現在跡地が豊田自動織機になってるが直接の関係はない
 大江工場 1944-01時点では第5製作所所属らしい

第6 1944-06開設 静岡発動機製作所 静岡県静岡 陸軍 現三菱電機
第7 1943-09開設 水島航空機製作所 岡山県水島 オカ七〇〇〇工場/神州七〇〇〇工場 現在は三菱自工
第8 1944-07開設 京都発動機製作所 京都府京都 現在は三菱自工
第9 1944-01開設 熊本航空機製作所 熊本県熊本
第10 1940-07開設 名古屋金属工業所 愛知県名古屋

第11 1945開設 富山県砺波 疎開工場
第12 1945開設? 名古屋機器製作所 中村区岩塚 現在は岩塚工場→2020閉鎖売却
第13 
第14 1945-01開設 京都機器製作所 京都府京都市太泰
第15 

第16 1945新設 岐阜県大垣
第17 
第18 福井県 1945-05新設→1945-09に第8京都に統合し閉鎖
第19 
第20 広島県広島? 1945-06三菱工作機械を吸収合併、同社の広島機械製作所を第20とする

第21 広島?
第22 愛知県拳母 1945-07開設 東海飛行機から接収 現在のトヨタ元町工場付近 土橋駅から引き込み線


【手がかり】

・資料では著者が名発と名航を混同しているケースが多数散見。工場一覧が出てない資料は著者も把握できていない可能性大なので要注意。第1-22製造所まで網羅した資料を見たことがないが三菱重工の社史ならのってるかもしれない?


・名発の枇杷島工場は独立したのか否か

検索にひっかからないので名発から分離してない可能性が高い。付近には小銃を生産していた豊和工業、ちょっと南西に行くと清須飛行場(甚目寺)がある

名航の工場
 大江工場 南区
 瑞穂工場
 道徳工場 南区 日清紡から買収 レンガ積み建屋、地震で倒壊
 南郊工場 買収による転用工場
 針崎工場 
 大曽根工場 名古屋
 桑名工場 三重

名発
 大幸工場 1937-08鐘淵紡績から用地買収、1938-07名発として独立昇格
 名古屋金属工業所 1940-07名発敷地内にて開設(バルブ開発)
 大曽根工場 194-12富士紡績から用地買収
 

・名航は第1,3,5,11という情報を発見。要調査。

・第11の設立時期 

第11富山 疎開工場
 大門工場
 井波工場 
 福野工場 
 金沢工場 呉羽紡績から買収


・大江工場は第5所属だったらしい?
 →論文で「1944-01時点 第5製作所 大江工場」の記載をみかける。第5製造所大府は1941-10起工、1944-04飛行場竣工なので時期的に矛盾はなさそう(大江工場の工作機器と工員を中核として第5設立用の部署ができた、とか?)

・1939-12 鈴鹿に名古屋航空機製作所 附属飛行機整備工場兼格納庫を新設(社史297pより)→あくまで分工場か?海軍航空廠鈴鹿支廠との関係もありそう(岡崎航空基地の事例より)

・第8京発、第11京都機器、第14

1945-11、第2名発、第8京発が第14京都機器へ統合される→現在の三菱自工京都になる。第1,3,4,5,6,9,10,11,12,16,22を閉鎖

・とりあえず第22工場まで判明(まだあるかも?)

・長崎の兵器工場、相模原の戦車工場もナンバリングされてるかもしれないが不明

・三菱金属も統合されてるっぽいけど資料がない。裏付けが必要

・第14京都機器




・東京機器製作所(玉川工場):試製新砲戦車甲ホリ(通称五式砲戦車)を製作してたらしく戦車系の小ネタで出てきたりする。要調査



・中津川製作所? 岐阜県中津川 番号不明。1943新設。航空用電熱服を製造していたらしい現三菱電機、扇風機工場


・ほか

己斐分工場 広島?
神州8101工場 三菱重工広島 番号不明

一宮 航空機工場? 第5大府に部品供給
戸崎製作所:岡崎市?
川崎機器製作所 1943-開設
三原車輌製作所 1943-04開設 広島県三原市?
若松造船所 1943-01開設 1947-03閉鎖
下関造船所
神戸造船所


昭南造船所(シンガポール) 1942-07開設
江南造船所(上海) 1939-04開設

・1945年に茨城で工場が新設されている 詳細は分からず
→1944-05の情報も確認(どっちだ?)1944-05起工、1945竣工とかかも?

・三菱の航空機部門は最終17らしいがGHQ指定は15個である。詳細不明
 →機体は6製作所
 →発動機は11製作所


参考

軍需会社法

住友財閥:重工業

住友電気工業(現同名) 電子部品
日本電気(現NEC) 電子部品 1939年から住友系列に入る

住友金属 航空機用ジュラルミンを製造?

川崎財閥:重工業

神戸川崎財閥、松方コンツェルンとも
川崎造船所を主軸に重工業系の財閥を形成

現在は川崎重工、川崎汽船、JFEスチールに分かれている

川崎造船所 源流 1939に川崎重工に改称
川崎航空機
川崎汽船
川崎車輌

日産コンツェルン:重工業

鮎川財閥、日産財閥とも。当ブログでは日産コンツェルンで統一。

久原財閥を引き継いだ鮎川義介が立て直し事業拡大させた。茨城にあった日立鉱山を主軸に重工業に進出。

国策で満洲にも進出。関東軍と対立したこともあったとか

日立製作所
日立造船
日産自動車
満洲重工業

森村財閥:窯業

関連企業はだいたい愛知県に本社があるが、創業者一族は東京出身という少々変わった地方財閥。秋水関連の設備で重要な役割を果たす。現在も森村グループとして存続。

森村組 元締め
日本碍子(現日本ガイシ) 愛知県名古屋 電信用碍子、秋水の燃料瓶などを製造
日本陶器(現ノリタケ) 愛知県名古屋
日本特殊陶業(現同名) 愛知県名古屋 発動機用スパークプラグ
東洋陶器(現TOTO) 福岡県小倉 秋水用燃料の製造設備(電解槽)などを製造 
伊那製陶(現LIXIL) 愛知県常滑 秋水用燃料の呂号甕、耐酸容器などを製造


古河財閥

中堅財閥。金属、ゴムなど素材系の会社が多い


古河電工 機体の配線?


ほかグループ企業

・石川島系 重工業 

東京石川島造船所 →1945石川島重工業(現IHI) 軍艦、ネ-20
石川島自動車製作所 →ヂーゼル工業(現いすゞ)
石川島飛行機 →立川飛行機
高速機関工業 →戦時下で立川飛行機に組み込まれる

現在のIHI:石川島播磨重工業

車輌メーカー

当時の社名(現在の社名)

トヨタ系
日産自動車 鮎川財閥

高速機関工業 オート三輪 オオタ 立飛→プリンス→日産自工

現いすゞ系列
 石川島自動車製作所
 ヂーゼル自動車工業/東京自動車工業 石川島系
 自動車工業(スミダ)
 九八式六屯牽引車、九八式牽引自動貨車)


東洋工業(現マツダ) オート三輪 小銃も製造していた?
日本内燃機(現日産工機) オート三輪 くろがね四起などが有名
発動機製造(現ダイハツ) オート三輪

日野重工業 戦車、まるゆ、統制エンジンなど
東京瓦斯電気会社 資本面でいろいろあって空中分解→日立や日野などに吸収

池貝自動車工業 川崎工場 九八式五屯牽引車コヒ


新潟鉄工所(経営破綻で他社に分散) 九五式軽戦車、九二式八屯牽引車などの水冷エンジン
日本楽器製造(現ヤマハ) プロペラ

岡本工業 主脚、自転車、軍用バイクなど
→増えすぎたので航空まとめに移動



東海精機重工業(現東海精機) 工場:磐田、山下(浜松)
 本田宗一郎の会社 中島やトヨタにピストンリングを納品
 1939年設立、1942年軍需省の管轄入りトヨタの資本40%入る プロペラで日本楽器と提携
 →戦後本田技研を設立

三国商工 小型汎用エンジン
 小田原工場
 蒲田工場

 陸軍用九四式六号無線機の発発がホンダのモペットに転用される


【参考】

自動車製造事業法

・トヨタ系 車両、航空機など

自動車大手。軍用トラック、航空発動機などを製造していた。豊田/拳母が注目されがちだが創業地は刈谷で、2021年現在グループ全体の拠点数は刈谷(知多半島北部)と豊田が半々くらい。


豊田自動織機(現同名) グループ源流
豊田製鋼(現愛知製鋼)
トヨタ自動車工業(現トヨタ) 軍用車、統制エンジン、航空発動機
 刈谷工場 
 拳母工場 護国第20工場
トヨタ車体工業(現トヨタ車体) 刈谷工場 護国第24?
東海飛行機(現アイシン) 陸軍の要請から川崎航空機と共同出資
 衣ヶ原飛行場 →三菱重工に譲渡()
愛三工業(現同名) 1938軍需品供給のため名古屋で設立
東海精機(現同名) 浜松 1945に本田宗一郎から買収


鮎川系の日産自動車、石川島系のヂーゼル自動車工業(現・いすゞ)、日野重工業(現・日野自動車)など一緒に軍用車両を納入していた


1945年、戦況逼迫により中島飛行機と川西航空機が国営化される。

刈谷に航空関連工場を持っていたトヨタも国営化の危機に直面。「トヨタ」の名前を残すため、刈谷工場のトラック部門を「トヨタ車体工業」として独立させるが敗戦で国営化には至らず。

現在も同地にてトヨタ車体刈谷工場として稼働中。本社は少し離れた富士松工場の敷地にある。


ソース:トヨタと航空機開発(公式サイト)


関連記事:トヨタ車体 刈谷工場

航空機

膨大なので別記事にまとめました

日本軍の航空系まとめ

造船

三菱財閥 横浜、長崎
川崎財閥 神戸

名村造船所(現同名) 大阪 駆逐艦
佐野安造船所(現サノヤス)大阪 駆逐艦 新来島どっくに事業売却
藤永田造船所(三井造船に吸収合併) 大阪

電信、電気、精密機器ほか

電子機器など

森村財閥 碍子、陶磁器、秋水関連設備
松下系 電気、プロペラ、航空機


早川電機工業 シャープ(現シャープ) 
沖電気工業(現同名) 通信機器、電子部品 日本最初の通信機器メーカー
東京芝浦電気(現東芝) 通信機器、電子部品、真空管など マツダブランドは車のマツダとは無関係
日本電気(現NEC) 電子部品 陸軍の無線機生産を一手に引き受ける 住友系
富士通信機製造(現富士通)
共同電気 潜水艦探知機? 航空用計器?

島津製作所(現同名) 京都 通信機器、電子部品
日本電池(現GSユアサ) 島津製作所の電池部門を分社化
大日本塗料(現同名) 日本電池の部門を分社化

湯浅蓄電池(現GSユアサ) 大阪 電子部品、電池 群馬にある湯浅製作所とは別会社


日本光学工業(現ニコン) 光学機器 海軍向け
 ??工場 三河島


高千穂光学工業(現オリンパス) 光学機器
東京光学機械(現トプコン) 光学機器 陸軍向け

富士写真フイルム(現 富士フイルム)
 榎本光学精機 1944年に買収し富士写真光機、2004にフジノンに変更
 カメラフィルム、ガラス用フィルム 満洲に疎開計画あり


富岡光学器械製作所(現京セラ)

精工舎(現セイコーHD) 時計など

神山鉄工所(現カミヤマ) ネジ 大阪砲兵工廠OBが設立 戦時中に疎開


山洋電気(現 同名)
 東京工場
 上田北工場
 上田南工場
 群馬工場

電源全般 車載、航空無線の電源、軍用機のセルスターターなど



・松下系 電気電子、航空機など

現パナソニックグループ

1935年の「松下コンヂット」(電線管)はヒット商品となり建築業界経由で陸海の工廠へ納品された。呉海軍工廠にも多数納入。1942年以降は戦時体制によって軍部に組み込まれた。軍艦の艦内配線もやっていたらしい。

1943年には空技廠と提携、15試機錬、GM3用のプロペラ作成、10月「松下飛行機(株)」を設立

航空機用の強化木(木骨?)をやプロペラ用ベニヤをプレス機で製造。木材確保のため北海道にあった「北海木材」を買収→松下木材。終戦時、完成3機、組立中3機、部品製作中13機


【工場一覧】

本社工場 大阪府門真
 明石工場 兵庫県明石
 今市工場 大阪市今市 織物検査場を買収 電子部品
 瀬戸工場 愛知県瀬戸市 1935-10開設
 福井工場 疎開 福井市越前
 谷川工場 疎開 兵庫県久下村
 香里工場 疎開 寝屋川市三井と福井県越前市

 関目工場→プロペラ製造所 大阪市城東区 1943高瀬染工場を買収 木製プロペラ工場
 津兵器製造所 セルシンモーター、弾丸工場 1943に伊勢織物と寿精機を買収 現パナ津工場?
 北条兵器製造所 兵庫県北条 海軍用30mm薬莢と信管 1943-12に東邦紡績から買収

松下飛行機 東大阪市 
 盾津飛行場を拡張して利用、工場は灰塚と鴻池に建設。製造機種はY-50で「九七艦攻をつくった。ユンカースのような~」とある。固定脚だったらしいので三菱の97式艦攻2号では?

松下木材 北海道北見 木材確保のため他企業を買収
 北見工場
 津別工場
 美幌工場
 永豊工場
 鎌田工場

1945-08-15時点 工員26800人


【疎開工場】

精器部→谷川工場 兵庫県久下村
鋼管部→福井工場 福井県丹生群吉川村に福井工場
航空電機部→香里工場 上記付近と寝屋川市三井


【製造品目】

電球、ラジオ、軍用無線、薬莢、信管、弾丸、工作機器(自作)、積層板、電線管、航空機用の治具、木製プロペラ、木製航空機、海軍の艦内用配電盤、爆撃標準用モーター


【沿革】

1935 発展に伴い「松下電器産業」と改称 各部門を9つに分社化
1938 呉海軍工廠から治具、信管用の仮栓などを受注 軍需品の初受注
1939 3000tプレス機の第1号が完成→加工部門でまだ現役らしい
1940 海軍規格に合格、8月に海軍購買名簿に登録され海軍指定工場になる
1941 1500t横型水圧機(プレス機)が2台完成
1942 艦政本部から信管用治具の要請→製造納入開始
1943 「松下航空工業」に改称「松下飛行機」開設 海軍航空廠に油圧ポンプ納入開始

銃砲、金属、艤装、素材など

愛知時計電機(現同名) 砲弾、信管、航空機など 1943年に航空部門を愛知航空機として分社化

南部銃器製造所 小銃
東京重機製造工業組合 小銃

日本製鋼所 艦載砲
渡辺鉄工所 魚雷、航空部品 →航空部門が九州飛行機に昇格
?(現 小金井精機製作所) 機関銃の砲身 鈴鹿工廠に納品していた?



三井精機 静岡県沼津市

東洋電機
 戸塚製作所 皇国第4140
 横浜製鋼所 皇国第1421
 福井製作所 神武第9641

 産業用電気製機器 パンタグラフ、製造ライン用電源、電車など

繊維・紡織

・大日本紡績(現ユニチカ)

東京工場 皇国第4552
山崎工場 楠第6426
貝塚工場 松第6301
津守工場 大阪 松第6302
高田工場 松第7301
坂越工場 日章
宮川工場 雲第1400

陸海軍の軍服を製造

・東洋レイヨン(現 東レ)

米子工場 島根 のちに後藤工場と改称
湖山工場 島根
平田工場 島根
高梁工場 岡山 1940-06、他社から買収
江津工場 島根 1941-10、片倉製糸紡績から買収
米子第2工場 島根 1940-08、他社から買収

宇治工場 京都 原料:硫酸、ベンゾールなど
岡崎工場 愛知 原料:パルプ、硫酸、塩酸など
姫路工場 兵庫 レーヨン

大聖寺工場 石川 1939-10日本絹織から引継、1944-08帝国繊維に売却
二天工場 石川 1939-10日本絹織から引継、1944-08帝国繊維に売却
島田工場 静岡 1939-10日本絹織から引継、1944-07、日本光学工業に売却
伏見工場 京都 1939-10日本絹織から引継、1945-01から大阪造兵廠に貸与

大和田工場 1944-12、平和プレス工作所に売却

レーヨンのほかタイヤ原料を製造→横浜ゴムに納品


東洋レーヨン引用元

ゴム製品

藤倉工業(現フジクラ) ゴム製品 航空機用タイヤ、救命ボート、落下傘、防毒面


・戦前3社
 ブリヂストン
 日本ダンロップ
 横浜護謨

ブリヂストン(現同名) ゴム製品、タイヤ全般 戦中は日本タイヤと改称
 久留米工場 主力工場
 横浜工場 再生ゴム工場
 ジャワ工場 インドネシア進行で米グッドイヤー社から接収したもの

日本ダンロップ護謨(現 住友ゴム工業)
横浜護謨(現 横浜ゴム) 古河グループ ヨコハマタイヤで有名

大日本航空機タイヤ() 

ほか


揖斐川電気工業(現イビデン) 電力、窒素肥料など
松尾糧食(カルビー) 圧搾口糧(レーション)など

民間企業の国営化

1945年4月1日に軍需工廠官制を公布。
軍需工場が事実上国営化される。

中島を第一軍需工廠、川西は第二軍需工廠と、メーカーを番号で改称しているのが特徴。中島と川西を国営化したところで敗戦。

一方トヨタは社名消滅の危機を感じ、別会社を設立した。

アジ歴:勅令 第198号「軍需工廠官制」

命名規則

第○軍需工廠 第○製造廠 (○は漢数字)

【例】

変更前:中島飛行機 小泉製作所
変更後:第一軍需工廠 第二製造廠

変更前:川西航空機 鳴尾製作所
変更後:第二軍需工廠 第一製造廠

第一軍需工廠 中島飛行機

1945-04

第1 太田本社 群馬県太田市
第2 小泉製作所 群馬県大泉町
第3 半田製作所 愛知県半田市
第4 宇都宮製作所 栃木県宇都宮市
第5 

第6 
第7 
第8 
第9 
第10 

第11 武蔵製作所 皇国第3813? 東京都武蔵野市→東京都八王子市高尾 浅川工場地下壕へ疎開
第12 大宮製作所 埼玉県大宮
第13 浜松製作所 静岡県浜松市
第14 宇都宮製造所? 栃木県大谷
第15 

第16 
第17 
第18 
第19 
第20 

第21 三鷹研究所 機体部門 皇国第3045 黒沢尻に疎開? 東北疎開後は東京出張所という扱いになる
第22 三鷹研究所 発動機部門 皇国第861 東京都三鷹市 秋田へ疎開計画?
第23 東京製作所 東京都荻窪
第24 三島製作所


・手がかり

三鷹研究所

第22製造廠の廠長は寿を設計した関根氏らしい。回想記とか自伝を漁れば情報があるかも?

三鷹製造所:ソース

中島 伊勢崎工場は皇国第3085? ソース

どっかの工場が皇国第3892らしいが詳細不明

川西 第二軍需工廠 1945年7月指定

1945-06

第1 鳴尾製作所
第2 
第3 
第4 
第5 
第6 宝塚製作所 兵庫県宝塚
第7 宝塚製作所 兵庫県宝塚

布施


工場の秘匿コード

指定された軍需会社683社に適用?軍需会社法(1943-12)以降っぽい。製造業から化学工業までなんでもあり。


秘匿を目的として大企業~町工場まであらゆる工場に通称コードが付与された。陸軍部隊の兵団文字符/通称号に影響を受けている模様。一応コードは陸海軍で共通だったらしく「陸海軍指定工場 皇国第○○工場」のような表記も見られる



しかし評判が悪かったのか1945年夏ごろに廃止?資料によってまちまちなのでわからん


空中写真でバレバレだし、無駄な手間が増えただけで無意味だっただろうねぇ..

命名規則

・会社コード + 地域コード + 本社区分 + 工場番号

数字は漢数字。ただし十百千は省略。ゼロは「〇」を使用(第二〇工場、第三二一工場など)5ケタのものは未確認なので4ケタ以降は地域コードを変更していた可能性がある(要検証)


【例】

川西航空機
→神武秋津社


トヨタ自動車工業 拳母工場(愛知県拳母)
→護国第二〇工場

三菱重工業 水島航空機製作所
→三菱重工業 第七製作所
→オカ七〇〇〇工場?

中島飛行機 武蔵製作所
→皇国第三八一三工場
→1945-0国有化 第一軍需工廠 第十一製造廠



・表記方法その2

松下航空工業(戦時中、松下電器産業から改称)
→神武幸武本一九製造所

神武:関西地方に本社がある、という意味
幸武:会社コード。「幸武」は松下グループ
本:グループ企業の本社という意味
一九:工場が9こある、という意味
製造所:工場だったり製造所だったりバラついている。要検証

秘匿コード一覧

【地域コード】

下記は確認ができたもの

愛国(あいこく)北海道 道央
扶桑(ふそう):東北 福島、
皇国(こうこく):関東甲信 東京、神奈川、群馬、長野、山梨
護国(ごこく):東海 愛知、三重、静岡
神武(しんぶ):関西北陸 大阪、京都、兵庫、福井
神州?:中国地方 広島、岡山、鳥取
八洲?:四国地方
報国?:九州地方

葵 愛知
泉 

東北風 東北地方 扶桑に置換された? 
東北神 東北地方 扶桑に置換された?
東北仁 「東北神」の誤植かも?
扶桑津 誤植かも?

ヒロ 広島
オカ 岡山
ヤマ 山口

サン 鳥取
ハク 鳥取

福 福岡


【会社コード】

秋津 川西航空機
弥生 東洋レイヨン
幸武 松下電器産業


【現時点で分かっていること】

・神武は「じんむ」ではなく「しんぶ」らしい
→松下電器の社史に読みかたが出てくる。他ソースなしのため要検証

・通達初期の東海地方では「葵」「東泉」というのもあるが後に「護国」に統一された模様?。「皇国」は甲信でも使われたり(長野で確認)、「神武」は福井の疎開工場につけられたりと、中部地方はバラバラ


・中国地方や九州では地域コードよりも県名が使われていたっぽい→1945-08に地域コードに統合?

広島:ヒロ第〇〇工場
岡山:オカ第〇〇工場
山口:ヤマ第〇〇工場
福岡:福第三〇〇工場

・鳥取:サン五七五三工場、サン七七五二工場、ハク四〇九五工場
→鳥取県報1945-07で見かけたもの。「第」なしの謎呼称


・また工場の多い大都市(大阪、名古屋)では楠、松などが割り当てられたりもする。規模で格付けして決めていたのか、単に欠番(5ケタ以上になったとか?)のかは不明。また疎開先の東北地方は命名基準が謎(扶桑と東北〇が混在?)

 大日本紡績 津守工場(大阪)→松第6302工場

大企業だからといって数字が小さいわけでもない

 中島三鷹 → 第1軍需 第21 皇国第3045
 中島三鷹 → 第1軍需 第22 皇国861



確認済み

・愛国

第101 王子航空機 江別工場


・扶桑

第176 中島発動機試作? 秋田県湯沢

日東鉱工業福島工場(扶桑第912工場)
妻村郷野目・中島飛行機(扶桑第170工場)
扶桑第220号工場(住友通信

日東工鉱業郡山第3工場(中島飛行機扶桑第130工場が接収?
扶桑第14 日東工鉱業 福島工場
扶桑津3109 学校工場 中島飛行機

理研希元素 扶桑第806工場

共同電気 東北風第215工場
中島飛行機(扶桑第3109工場)須賀川高女学校を接収して学校工場?

陸軍製械所川俣研究所に教室の一部貸与
東亜航空(扶桑第157工場) 学校工場


扶桑第299 学校工場 日立製作所 第1工場
軍需工場 陸軍第3技術研究所=旧裁判所)
学校工場 日立製作所日立工場 東北仁第701工場=扶桑第701?
学校工場 冨士扶桑飛行機 東北神第118工場

熱塩加納村・地下軍需工場



・皇国:関東甲信

第1718 中島航空金属 田無製作所 西東京市 高等女学校の学校工場
第1760 東京芝浦軽電気製造所 大宮町工場 川崎市
第1790 立川飛行機 1944-01指定

第4169 日立製作所 日立工場 学校工場
第6023 武蔵航空吉田工場 山梨県富士吉田市

第8008 内藤鉄工所


・護国:東海地方

第20 トヨタ拳母工場
第70 東洋レーヨン岡崎工場
第321 三菱航空機製作所 桑名工場


第5388 鈴木織機 浜松



・神州:中国地方

三菱水島製作所 岡山
第8201工場 三井造船 岡山

三菱重工? 神州8101工場 広島


・報国:九州地方

福第4011 八幡製鉄所?

福第8241 まで確認

手がかり

戦中の郵便物の宛先から辿れなくもない、かも?


日立製作所高萩工場 タービンはね製造
中島飛行機 福島フ工場(清水村御山?)
 →フエ場:中島飛行機 地下工場建設工事

岩手一関で戦車と8㎝砲を作っていた??

中島飛行機尾島工場 →1945-01福島市渡利十万劫山開墾

福島市笹木野 沖電気の工場


中島東京工場 →現在は日産荻窪工場


歴史のある会社だと「皇国第○○工場に指定~」と沿革や社史に載ってたりする


参考記事
さんこう2
さんこう3

未記事化ネタ

日本の燃料事情:石炭石油、松根油、砂糖燃料
→佐賀、和歌山、三重、山口

・秋水特集
空技廠、名廠、三菱、横井航空、東洋レーヨン、空技廠、森村財閥、愛知県常滑、京都市、神奈川県横浜市、松本市、千葉県、秋水の燃料貯蔵庫ー松商学園グラウンド・柏市


引用元など

参考文献

Webサイト

関連記事

更新履歴

2020-10-23 航空まとめが膨大になり作成
2020-10-26 三菱重工の改称工場一覧を追加
2020-11-08 通信機器系の項目を拡充
2020-12-30 三国商会、東海精機を追加 岡本工業を航空系に移動
2020-12-31 護国工場の項目を追加

2021-01-01 他記事との重複部分を統合整理
2021-01-10 松下系の項目を追加 護国工場→秘匿工場に変更し拡充
2020-01-13 記事タイトル変更 カルビー追加
2021-04-28 ゴム系会社と古河財閥を追加
2021-05-08 消えた秘匿工場を再作成 三菱マップ追加 製糸紡績の項目を追加
2021-05-15 いすゞ系を拡充

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